ブロイラー経営で最も苦労すること3選

ブロイラー業務内容

どんな仕事でもトラブルってありますよね。

今回はブロイラーを経営しているなかで特に大変なトラブルを3つ紹介します。

これから経営を検討している方、自宅での飼育を検討している方にとっては注意喚起になります!!

また、これらのトラブルに対応できる技術や資格をお持ちの方は心強い能力になると思います。

知人宅で飼っていた鶏小屋でのトラブルも紹介していますので、今後自宅の庭で鶏の飼育をご検討の方はセキュリティー対策の参考にして下さい!

~これからご紹介するトラブルは私の経営している農場での出来事です~

日常的なトラブルについては下記リンクで紹介していますのでもっと知りたい方はご覧ください。

養鶏(ブロイラー)一日の業務内容紹介(平常時) | 太陽の本棚 (chunky-nestled.com)

※全鶏舎、強制換気式ウインドレス鶏舎です。

電気設備故障

電気設備といっても色々あります。何が壊れても困るのですが、致命的なものが『換気扇』です。

どこの農場でも老朽した鶏舎には少なからずネズミが住み付いてしまいます。

このネズミが鶏舎の電線をかみ切ってしまうようです。

近隣の農場では漏電による火事も珍しくありません。

漏電警報器はもちろん設置してあるのですが、各機材の配線部に溜まった埃が熱を持ち火災に繋がるケースをよく聞きます。実際、私の農場でも老朽化が進み点検のたびに修理・交換しています。

長期停電

最近では電力不足が全国的な問題になっていますが、私の県も例外ではありません。

ここ数年、毎年のようにある夏季の電力不足のアナウンス。胃が痛くなります(笑)

換気扇や給餌機、舎内の明かりなど給水機以外の全てが停止してしまします。

ウインドレス鶏舎の欠点でもありますが、電気への依存が大きいので非常用発電機は必須です。

換気扇が止まった鶏舎の中は酸素濃度がどんどん下がり3~4時間も継続すると深刻な状態になってしまうようです。

聞いた話では停電していることに気付かず、ほぼ全滅ということも過去にあったそうです。

天候災害(台風・大雪・猛暑)

鶏インフルエンザの流行が近年ニュースで話題になっています。

この記事ではよくあるトラブルを中心に書いていますので割愛しましたが、毎年心配になる事の一つです。日々予防に努め、皆様に安心安全な鶏肉を提供できるように努力していきます。

台風(秋)

雷による停電は毎年あります。非常用発電機の動作確認は専門の業者に管理委託しており、自分でも燃料の在庫管理やバッテリー残量などに気を付けています。

老朽化した鶏舎では壁や屋根のトタン板が強風で剥がれてしまいます。年に1~2度ほど釘の打ち直し等の補修をすることも必要になってきます。

大雪(冬)

いつかの大雪のように降ってしまうとお手上げです。

餌の運搬業者が運休してしまい、餌切れ。

落雪などの影響で停電。非常用発電機の燃料の備蓄も底をつき。

積もった雪が入気口を塞いでしまい、換気不足に。

舎内の環境悪化から病気の発生へ・・・。

踏んだり蹴ったりです。

こうなってはもう、自分ができる事を愚直にやっていくしかありません。

ここまでではありませんが、毎年雪が降ると似たような状況になります。

猛暑(夏)

毎年の事ながら嫌になります。

鶏の日齢にもよりますが、おおむね外気が30度を超えてくるあたりで鶏の『熱死』が起こります。

舎内の温度や湿度、風速などの影響が大きく、発生時には一日で数十羽~数百羽の死鶏になります。

トータルで数千羽になることもよくあります。

飼育羽数を減らす事や細霧を使用して鶏舎内を冷却、扇風機の使用等の対策を複数組み合わせて毎年の暑さを乗り越えています。

飼育体験談

知人宅での体験談

現在はお断りしていますが、過去数回ヒヨコを譲って欲しいと相談を受けた事があります。

いくつかヒヤリングをさせて頂き、相手の飼育環境に問題が無ければ差し上げてきました。

その後のリアルな後日談を紹介します。

Aさん宅 獣の侵入

これは一番多いと言っても過言ではないのですが、獣の侵入です。

Aさん宅でもその悲劇が起こってしまいました。

飼育小屋は自作ながら良くできており、器用だなと感心するほどの出来栄えでした。

しっかりと金網も使用しており、パッと見は大丈夫そうだったのですが、飼育から2年ほどが経過

した頃に侵入されてしまいました。

侵入口は床下です。壁際から穴を掘っての侵入でした。

もし、これから自宅で飼育を検討していましたら基礎ブロックなどを使用してみてください。

壁沿いに穴を掘ってブロックを埋めるだけです。安価な軽量ブロックで十分です。

Bさん宅 騒音、匂いの問題

これもよく聞く話です。

オスの鶏の鳴き声はけっこう大きいです。(笑)

近隣のご理解を得てから飼育する事を強くお勧めします。

また、匂いの問題もあります。

鶏糞は肥料としても使われていますので、私の農場でも差し上げる事があります。

これを自宅で飼育している鶏の糞でと考えてしまうと意外と大変です。

一時的な鶏糞置き場にはハエが群がり餌の残りからはG(ゴ〇ブリ)等が発生し、

雨に濡れると固まってしまい撒きづらい。

夏場は特にです・・・。

最後に

色々とネガティブな事が多く心配事の絶えない日々ですが、何とかやっています。

ここまで過去にあったことを思い出しながら書いてみましたが、我ながら良く乗り越えてきたなと感心してしまいました。(笑)

これも関係各所の方々の協力のおかげです。m(__)m

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